アレクサンダー・テクニークを学ぼう!

アレクサンダー・テクニークとは、なにか?
と問われたときに、わたしは、

人が生きているなかで、
無意識に起きている不必要な緊張を解いてゆき、
身体本来の自然な動かし方を身につけていくことによって、
その人のパフォーマンス力をあげる
ボディーワークである


と答えます。

Wikipediaを見ると、

身体がどのように動き、どのように感じるかについての気づき(アウェアネス)を高めることによって、自己についての学びを深め、身体を再教育することを目指す心身技法である。

Wikipedia

とあります。

●身体の動きに気づく
●身体を再教育する(パフォーマンス力があがる)
の2点がポイントになります。

ここで、動きに気づくとありますが、
無意識で出来ることを、
なぜ意識にあげる必要があるのか
と思う方も多いと思います。

しかし、身体から不快なサインが
来たことがある方は多いと思います。

そう考えると、無意識の行動が、
身体を過度に緊張させている可能性があることは、
容易に想像がつくと思います。

無意識の行動とは?

例えば、あなたが今これを、
スマートフォンから見て下さっていると仮定します。

今、あなたは首が凝っていませんか?

それは、もしかしたら、
スマートフォンを見るときのクセや習慣から、
首が緊張しているからかもしれません。

・首を前に突き出して、スマートフォンをみている
・顎を引いて、スマートフォンをみている
・小さい文字が読みにくくて、目を細めてみている
・スマートフォンを必要以上に、近づけてみている

などなど、自分が思ってもいなかった
無意識の行動をしているかもしれません。

このように、自分が無意識でしている行動は、
人間が本来もっとも自然に動ける方法とは、
異なる行動であることも、多いと考えられます。

それほど、人間の無意識の習慣、クセは、
身体に染み込んでいます。

心と思考にも、無意識な習慣はある

身体だけではありません。
心と思考においても、同じことが言えるのです。

例えば、
先ほどまで読んでいた
スマートフォンの記事が、
ネガティブな事件だったします。

その記事の内容を思い出す人も
いるかもしれません。

これも無意識の意識ですよね。

同様に、あなたは、
不安だ、怖い
というような感情を持つかもしれません。

その時のあなたの身体の状態は、いかがですか?
ちょっと緊張したり、固まったりしていないでしょうか?

逆に、普段、
どのような思考や心のパターンを持っているのかを、
身体の感覚が繊細になっていけばいくほど、
思考や心のクセ・習慣にも気がついていきます。

例えば、
ふと、背筋を伸ばしていることに気がついたとき。

いつも、ガミガミ怒ってくる上司の話を
聞いてる時なんだなと気がついたり。

それは、怒られている時に、
ヘラヘラしないと、小学生の頃に怒られたからだ
と思いだしたりします。

身体は、
怒られるときは、背筋をのばすと、
インプットされているかもしれません。

思考は、
怒っている人には、逆らってはいけない
と無意識に思っているかもしれません。

心は、
怖すぎて、フリーズしている状態かもしれません。

このように、
不必要な思考・心の習慣やクセに、
身体からも気がついていきます。

ここまでで、無意識な習慣やクセが、
いかに心身に影響を及ぼしているのかが、
わかってきたと思います。

次は、一番身体の中で
大切にしてほしい場所をお伝えします。

無意識に気がつく身体の場所

アレクサンダー・テクニークは、
身体からアプローチするワークです。

身体のなかで最も大切にしているのが、
人間の一番上にある関節、
環椎後頭関節(頭蓋骨と脊椎)です。

その関節の動きが自由で、なめらかであれば、
身体全体が統合(協調作用)されます。

身体の一番上にあるので、
そこが詰まっていたら、
下にあるものは詰まってしまうというのは、
想像しやすいと思います。

例えば、
だるま落としの、一番上のだるまを、
ずっと手で押さえつけていたら、
下の積み木を落とせませんよね。
それと同じ原理です。

環椎後頭関節が、押さえつけられていない状態だと、
身体のポテンシャルを発揮しやすい状態になり、
パフォーマンス力があがります。

どんなことが出来るのか?

身体本来の動きを探求するため、
どなたにも有益で、何にでも応用できます。

動詞を例に、お話しします。

・演奏する
・踊る
・歌う
・聞く
・話す
・立つ
・座る
など

動詞は、
身体を伴っていることが、
明確になります。

その動きが、あなたの無意識な習慣・クセによって、
身体の緊張していたりしていたら、
動詞のパフォーマンスが低くなっています。

身体の緊張に気がつき、
新たな動かし方を選択していくので、
どんなことにもメリットがあります。

学んでいる人の職種

俳優、音楽家、ヨギ―、司会者、声優など

欧米では近年、多くの音楽学校や演劇学校が、
アレクサンダー・テクニークを
正規の授業として取り入れています。

向いている人

・身体の感覚がある人・取り戻したい人
・内省が得意な人
・自立をしている人
・教師に依存しない人
・人・鏡・ビデオなどのフィードバックを受け入れられる人

アレクサンダー・テクニークの教師は、
これが正しいというように、正解を教えることはしません。
従来の教育では、『正しいものは一つである』
と言われていると思いますが、
一つの物ごとに向かう様々なプランがあることを伝えます。

生徒本人がどう感じたかを、とても大切にしています。

レッスンの進め方

アレクサンダー・テクニークを用いて
どんなことをしたいのか、
望みを明確にすることが、最も重要です。

教師は、その望みをもとに、
身体全体が統合された動かし方を、
生徒と共に実験していきます。

①願望、情熱
動詞を伴った、叶えたい内容をきめる

②習慣の認識、観察
不必要な緊張をもたらす習慣やクセを、意識にあげる

③分析
解剖学の知識を用いながら、 緊張がどこから来るのかを分析する

④新たなプランを考える
どこかが不必要に緊張せず、 身体全体で動ける方法を考える

⑤実験
無意識な習慣を新たな動きにするため、思考で身体に指示を出しながら、実験する

⑥実験結果の考察
実験をしたときに、どんな感覚、体験を得たのかを見る

⑦実験結果により、①から繰り返す

①から⑦を繰り返し続けることで、
身体、思考、心が統合され、
全体性をもつことになります。

そのため自分本来の能力が、
発揮できるようになります

このように、実験を繰り返していくので、
どうしたら出来るようになるか分からないけれども、
1000本ノックをするという昭和的な方法ではありません。
むしろ、その方法だと
身体の調子や、失敗の強化をしていくことになります。

アレクサンダー・テクニークは、
この動きをするために、
思考で、身体をこの骨や筋肉から動かすと方向性を出し、
実験をし、実験を振り返るので、
様々な感覚も繊細になっていきます。

この実験をしていけば、
あなたの叶えたい望みに、着実に近づけます。

レッスンへの想い

私がつまづき、転びながらも、
演奏をし続けてこられたエネルギーは、
決して音楽への情熱だけではありません。

人と深く繋がりたいということです。
人と深く繋がりたいという願いの奥底には、
『自分と深く繋がりたい』という願いがありました。

それ願いを見出すまでは、
世間からの評価で自分の価値を決めたり、
演奏の出来で自分を判断をしたり、
人やモノとの関係で、自己価値を決めていました。

第三者を通しての自己価値を手放して、
やっと自分の身体・心・思考が統一され、
はじめて、自分自身の自己価値を見出せるようになりました。

心身統一の素晴らしさを、伝えることで、
人に貢献したいと思えるようになりました。

次は、あなたの番。
わたしと一緒に、
統合された動きを探求し、
人生を歩んでいけますように!