沈黙がこわい、沈黙が苦手
という人は多いと思います。
わたしも、そうでした。
人の上に立つものは、
3秒も黙っててはいけないと教えていただき、
それによって良かった恩恵も多くありました。
けれども、それをするがあまりに、
沈黙がこわいと思っている自分に、
気がつきました。
また、
現代の日本人は、あらゆるコンテンツが、
沈黙、いわゆる間を作らず、
飽きさせないようにしていると感じます。
それに影響を受けているわれわれは、
ますます沈黙を悪として、
捉えているのではないでしょうか?
今のわたしは、
沈黙はほぼこわくなくなりました。
沈黙の捉え方も、
相手を受け入れているサインであること
考えをまとめるために、待ってもらうこと
お互いが自立しているからこそできるコミュニケーション
など、変化しました。
沈黙への恐怖は、
相手を思うがあまりの感情であったかもしれません。
メンタルのアプローチで、解決できる人もいると思いますが、
今回は、身体にアプローチします。
わたしは、身体に意識をむけると、
人からの刺激や反応の仕方も変化し、
沈黙の質、沈黙への向き合い方が変化していきました。
そのコツをお伝えします。
沈黙がこわい理由
あなたは、どんなときに、
沈黙がこわくなるでしょうか?
特定のある状況において、
「人の反応を気にしている」ときに、起きる感情です。
相手や自分にたいして、
何を考えていたり、感じていたりするか、
考察してみましょう。
相手にたいして考えていること
相手にたいしては、
相手が、何を考えているかわからない
相手が、怒っているかもしれない
相手が、自分のことをどう思っているのか
相手が、欲しい答えはなんだろう
などが考えられます。
相手のことを思うあまりに、
相手に全エネルギーが向いているのではないでしょうか?
相手に対しても、
恐怖を感じているのではないでしょうか?
そして、
自分がちっぽけに感じたり、
自分に価値がないと思っていたりすると思います。
そういう状況に陥っているとき、
相手は、自分より上であるという、
社会での立場や評価に影響をされているかもしれません。
そして、相手は自分より下である
と定義つけている状況でも、
自分の権威を守りたいために、
沈黙がこわいと感じる場合がありませんか?
対等な立場である人に対しては、
沈黙がこわいとは思わないと思います。
先の文で、
特定のある状況としたのは、このためです。
自分<相手 立場が上 沈黙がこわい
自分<相手 立場が下 沈黙がこわい
自分=相手 対等な立場 沈黙を気にせず話せる
自分にたいして考えていること
自分にたいしては、
何を考えているでしょうか?
おそらく、
この記事を読んでいるあなたは、
沈黙を埋めなきゃ
沈黙がこわい
などと、焦る気持ちが強いと答えるのではないでしょうか。
さらには、
習慣的に沈黙が怖いと思っている方々は、
自分はクズだ
自分は価値がない
まで、考えが及ぶ人もいるかと思います。
かつてのわたしがそうでした。
この状況をはたから見たときに、
沈黙という事象や
相手に状況が支配されていて、
自分へは、建設的に向き合えていないことが、
明白ではないでしょうか?
どのような行動をしたら、
自分に建設的に向き合えるようになるのか、
お伝えします。
沈黙がこわいときこそ、身体に興味をもつ
沈黙がこわいと思っているときは、
おそらく自分自身の身体には、
目が向いていないと思います。
相手にばかり、目がいき、
相手の反応ばかり、気にかけ、
相手の行動を予測する。
そんな状況で、
自分の身体に焦点をあてていることは、
ほぼないでしょう。
そんな状況だからこそ、
身体に実は焦点を向けてほしいのです。
おそらく、あなたの身体は、
きゅっと縮こまって、頭を押しさげているか、
または
自分を大きく見せようとして、
ふんぞり返ったり、頭を押しあげていたりする
と思います。
その身体の状況を想像してみてください。
どちらにせよ、自分の身体に意識をむけたら、
異なる身体の動きをしたくなるのではないでしょうか?
つぎに、どこに興味をもつとよいのか、
お伝えします。
身体のどこに興味をもつ?
最終的には、
身体全体に、意識を向けてほしいです。
けれども、そんな簡単には意識を向けられないですよね。
とっておきの場所をお伝えします。
頭や脊椎(背骨)や胸郭という軸骨格に、
興味をもってみてほしいのです。
下記の白色の部分が、軸骨格にあたります。
軸骨格というくらいですから、
身体の軸になる部分です。
そして、
特に頭蓋骨と脊椎が交わる場所、
環椎後頭関節を意識してほしいです。
ここが、人間が立ったときに、
一番上にある関節だからです。
この関節やそのあたりの筋肉が、
緊張していたら、
身体全体に緊張をもたらします。
思い出してみてほしいのですが、
本能的にこわいと思ったときに、
人は、頭をすくめないでしょうか?
身体がそのような状態になっていることに気がついたら、
頭と軸に興味をもってほしいのです。
そうすると、
今まで、相手にエネルギーを向けていたものが、
自分にも向けられるようになります。
自分の身体に目が向けられるようになったら、
相手との距離がうまれますので、
先ほどとは違う思考や、感覚になります。
身体の状態に気がつき、
何回も繰り返していくと、
自然と、人との沈黙に対しても、
違うアプローチができるようになります。
多くの場合、
沈黙がこわいとまで、定着しているとしたら、
習慣になっています。
その習慣を、
身体に目をむけることで、
身体から違う選択肢も選べる経験を
増やしていくと、新たな習慣になります。
また、この頭と軸の連動がスムーズにいっている時は、
等身大の自分に戻ってきているともいえます。
●頭をすくめる
↓
自分を過小評価
●大きくみせようとしている
↓
自分を過小評価 or 過大評価
●頭や軸をもとに、身体全体を意識している
↓
自分の等身大
メンタルのアプローチだけで、
解決するのが、難しいと思ったら、
ぜひこの方法を試してみてください。
さいごに
わたしはこの方法を試してから、
沈黙が怖くなくなった理由の一つとして、
どんな時にでも、
自分に戻れるという実体験を
積み重ねたことにあると思います。
沈黙の恐怖にずっと苛まれるよりも、
安心できる場所を自分で、作り出すほうが、
どんなに建設的か。
自分の身体全体に深くつながりなおすことによって、
沈黙が、こわくなくなりました。
沈黙への考えも、
相手を受け入れているサインであること
考えをまとめるために、待ってもらうこと
お互いが自立しているからこそできるコミュニケーション
など、相手にも自分にもやさしく変化していきました。
沈黙を楽しめる人が増えますように!
この身体の動かし方や、考え方は、
アレクサンダー・テクニークで学びました。
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