心と思考

グループレッスンへの向き合い方の変化〜アレクサンダー・テクニークと出会って良かったことmov.4〜

音楽家が、
グループレッスン
(アレクサンダー・テクニーク)を、
何年も受け続けることで、
生徒としてのあり方が、
どのように変化していったかが、
分かります。

先生と生徒の関係が、
実生活での人との関係まで、
変化したことをお伝えします。


グループレッスンで得られた、
どのようなことが、
実際に役立つのかが、
理由と共に分かります。

生徒が輝ける場がより増えるレッスン形態であるグループレッスンの魅力

レッスンの主役は生徒、
先生はサポーター

まず、
レッスンの主役は生徒です!

(ここが最も大事なポイントで、
ここが変わると、
全ての関係性が変わってきます。)

では、
先生の仕事は何でしょう?

生徒が主体となる時、
先生は、
そのファシリテーションや、
サポートをすることが仕事です。

もう少し詳しく、
わたしの経験を例に、
時系列で見ていきましょう。

学び始めた頃

まず初めは、
いわゆる従来型のスタイルだと思って、
クラスに参加し始めました。

当時のわたしは、
先生から全て教えてもらえるものだと、
思っていたので、
生徒はそれを受けにいくもの、
と思っていました。

『先生は全て知っているから、
分からないことは、
先生に聞けば大丈夫』

という気持ちでした。

今思うとこれは、
正解を自分以外の外へ、
常に求めていることに、
なります。

学び始めて2〜3年経った頃

この頃、
学び方、というものがあると、
気付きます。

どのように変わったかというと、

ある時、
先生は偉くないのかも(!)
と思ったのです。

同時にこれまでは、
先生=偉い、というイメージを、
自分が持っていたことに、
気付いたのでした。

きっかけは、
『分からないことは、
分からないと言います』
と、
クラスの始めに言う先生が、
いたことです。

〝先生も分からないって言って良いのか!〟

〝先生も分からないことがあるのか!〟

という衝撃がありました。

さらに驚くことに、
そのように言ってもらうことは、
信頼が減るのではなく、
むしろ増すことに繋がるのだ、
と感じました。

このような場では、

・分からないことは一緒に調べる
・先生と一緒に学ぶ
・先生も一緒に考えてくれる

こんな学びの環境が、
成り立ちます。

実際に、
クラスの終わりに、
『今日も一緒に学べて良かったです』
という言葉が先生からかかるのです。

レッスンは、
こういう形でも成り立つものなんだ、
と感じ、
レッスンのイメージも変わり、
【学ぶ】の概念が変わりました。

学び始めから5年経った今

今では、

【先生も生徒も対等で
生徒が自分自身で何を探究したいか
生徒がテーマを持ち込む】

というスタイルでの学びと、
なっています。

さらに、
グループレッスンの場合は、
人の数だけテーマがあるので、

自分には無い視点からのテーマが、
別の生徒さんから出ることもあり、

創造的な時間を過ごすことが、
できています。

グループレッスンの3つのメリット

メリット①/様々な習熟度の人が一緒に学ぶ環境になること

さて、このグループレッスン。

どのようなイメージを、
持っていますか?

親しみはありますか?

少々乱暴な言い方かもしれませんが、
従来型の授業は、
【先生が発信する・生徒は受け取る】
という構図を、
イメージされるのではないでしょうか?

従来型の学校の授業も、
カテゴリーで言えば、
グループレッスンに属するでしょう。

しかし、
ここでいうグループレッスンは、
違います。

生徒と先生の関係性は対等で、
学びのテーマは生徒から出てきます。

具体的にどのようなことなのか、
見ていきましょう。

グループレッスンのメリットの1つ目は、
未知のものを学ぶ際に、
様々な習熟度の人が一緒にいる環境が、
あることです。

これは、
すぐ近くの未来の先輩、
さらにもっと先の先輩がいる、
ということです。

それによって、
自分がどのように成長していくかが、
想像できます。

これをわたしは、
社会と似ていると感じています。

1年生は2年生と距離感が近いことで、
最も相談しやすい存在に感じるかも、
しれません。

また、
大先輩にこそ相談してみたいこと、
ということもあるでしょう。

すると選択肢が生まれ、
視野が広がります。

メリット②/生徒同士で学びが起こる環境になること

メリット2つ目は、
その環境の力にあります。

同じ目的に向かう仲間がいる、
安心感があります。

すると生徒同士で、
学びが起こってきます。

これは、
個人レッスンでは、
起きないことです。

メリット③/客観的に自分を見ることができること

メリット3つ目は、
人を見て学べることにあります。

これは、
客観的に自分を見ることができる、
環境になります。

同じことをしているつもりでも、
人によってその方法は様々です。

例えば、
〝歩く〟という動作ひとつとっても、
あなたの歩き方や足音は、
わたしとは違います。

そのため

・客観的に見る時間
・自分が実践する時間

の両方があることが
この学びについては、
メリットに働きます。

個人レッスンのメリット

グループレッスン、個人レッスンは、
それぞれの特徴を知り、
自分が今からどのようなことに、
取り組みたいのかによって、
選択ができると、
より学びにフィットすると言えます。

メリット①/よりパーソナルな時間にすることができること

個人レッスンのメリット1つ目は、
よりパーソナルなこと、
人には知られたくないことを、
相談できることです。

メリット②/より深いレッスンを受け易い環境になること

2つ目は、
より深いレッスンを受け易い環境に、
なることです。

先生側も、
より深いレッスンにし易いことでしょう。

それによって、
抱えてきたコンプレックスにも、
取り組み易くなります。

まとめ

主体は生徒、先生はサポート。

学びがたくさん起こりやすいのは、
グループレッスン。

先生も生徒も、
お互いが自立していることで、
依存関係も生まれません。

このように、
学び方ごとアップデートされることで、
人と自分の関係性も、
アップデートされました。

これが、
自分が人前に立ち指揮をする時の、
相手への接し方にも通じ、
変化を感じています。

グループレッスンは、
実際の社会のような構造をしているので、
それぞれの実際の現場で、
生かしやすいというメリットが、
あります。

さらに、学びの場に、
上下関係が存在しないため、
お互いが人として、
自立した状態で接することができます。

人間関係の数が少ない、
個人レッスンでは起こらないことが、
起きる、ということも、
メリットとして挙げられます。

そのため、
この学びにはグループレッスンが、
適していると考えています。