ボディー・マッピング

足首は2階建て構造!!!

前回は、
マラソンの練習中に、
右膝を痛めたことから気がついた、
膝の認識についてお話ししました。

動きの要約すると、
膝関節を誤認識していたため、
太い骨である脛骨ではなく、
腓骨側(外側)に体重が逃げるクセがある
という動きに気がつきました。

膝が腓骨側にいくということは、
腓骨の声を代弁すると、
「もうこれ以上、重たいのは無理だから、
体重を乗せないでほしい!」
という状況です。

その為、足首を固めて、
体重の負荷をカバーしていた模様です。

膝をスムーズに動かすには、
足の関節が重要だということが、
見えてきましたので、
今回は、それについてお話しします。

足首の可動域

固めているのに気がついたのは、
走り終わった後のストレッチで、
足首の可動域が、左右でとても異なっていたことからです。

足の背屈(足のつま先を足の甲に曲げる動き)をしたところ

右足は、元気よく上まで上がる
左足は、右足の半分も上がらない

という状況でした。

足首の背屈は、0~20度の可動域があります。

ここで、どうやら足首のマッピングを、
間違って認識しているのではないかと、
気がつきました。

足首のマッピングを、一緒にしていきましょう。

足首には、2つの関節がある

足首(足関節)は、
とても複雑な動きを伴います。

まず、関節を形成している骨を見ていきましょう。

(左足を後ろから見たところ)


脛骨(けいこつ)
腓骨(ひこつ)
距骨(きょこつ)
踵骨(しょうこつ)

から構成されています。

ポイント

踵骨の上に、
距骨という骨があることが重要です。

5年ほど前まで、
わたしもこの骨があることを知らず、
踵骨がとても大きいと思っていました。
今回よりも、さらに制限をかける、
動かし方をしていました。

実際に動かしてみてください。

●距骨があると考えて、足首を動かす
●距骨がないと思って、足首を動かす

何かに気がつかれましたか?
違う動き方、異なった感覚を覚えたと思います。

①距腿関節(きょたいかんせつ)

距腿関節は、
距骨と脛骨と腓骨が連結しています。

動きは、
底屈 45度
背屈 20度
です。

関節の種類は、
蝶番関節(ちょうばんかんせつ)で、
ノートパソコンを開け閉めするような関節です。

(左足を後ろから見たところ)

②距骨化関節(きょこつかかんせつ)

もうひとつ大切な関節は、
距骨下関節です。
距骨と踵骨を結合させる関節です。

動きは、
外転 10度
内転 20度
回外 30度
回内 20度
です。

関節の種類は、
顆状関節(かじょうかんせつ)で、
関節頭が楕円形、関節窩がこれに対応したくぼみになっていて、
お互いにはまり込む関節のことをいいます。

(左足を後ろから見たところ)

これで、やっと底屈をする動きの関節は、
距腿関節であることが分かりました。

距腿関節を、
ゆっくりと動かしていくことによって、
可動域が変動しました。

ポイント

実際に動かしてみてください。

わたしは、踵骨あたりで、
曲げようとしていたので、
曲げられない骨を、
一生懸命動かそうと思っていたようです。

あなたが距骨を認識していなかったら、
足首の下の方で回していたかもしれません。

わたしは、
思っているよりも、
わりと上のほうにある関節というのが、
今回のわたしの気付きでした。

足首は2階建て構造

2種類の関節をご紹介しました。
距腿関節
距骨下関節

これにより、足首は2階建て構造になっていたと、
マッピングがクリアになったのではないでしょうか。

そして、
距腿関節が、底屈や背屈をしていて、
距骨下関節が、外転内転、内旋外旋をしている。

動き方が違う関節があるからこそ、
可動のバリエーションがあることに気がつかれたと思います。

わたしの足首の可能性

足首の関節のボディーマッピングを
丁寧にブラッシュアップしたことによって、
脛骨に体重をかけることに、
怖さを感じなくなりました。

むしろ脛骨に乗りたいとすら思えるほどに。

そうすると、底屈をするときに、
自然と足の指先も動きが柔軟になっていくことに、
気がつきました。

どこかをすごく固めていると、
そのあたり全体に影響を及ぼすということが、
とてもわかりますね。

次回は、足の指先について、
お話ししていきます。