心と思考

自分で気がつくことの大切さ

自分で気がつくことは大切だ!
それは、多くの方は当たり前だとお思いでしょう。

今回は、身体からのメッセージに、
あなたは、どれくらい気がついているのか?を、
お話しいたします。

わたしは、アレクサンダー・テクニークを学んでいて、
自分の身体の使い方、動かし方に関して、
思っている以上に、
無意識、または当てにならない感覚
に頼っているという経験を、
多々してきました。

身体の動きと、認識の差

例えば、腰を曲げれる状況でしたら、
実際にお付き合いください。
(※鏡が近くにある場所、
または、フィードバックをしてくれる人がいる環境が、
おすすめです。)

お題は、
『背中に物をおけるように、
背中を床と水平になるようにしてください。』


あなたはどういう体勢を取るでしょうか?

きっと、
頭とお尻が水平になるように、
努力をすると思います。


あなたは、実際に、
どんな体勢になっているでしょうか?
※鏡でみたり、フィードバックをもらってみてください。

わたしがこの実験をした時は、
お尻のほうが高く、頭の方が低い
姿勢をとっていました。

わたし自身は、
背中が地面にたいして
水平だと感じていたにも関わらず、
この状態でした。

実際に、行動してくださった多くの人は、
水平ではなかったと思います。

このように、
自分が思っている姿勢の感覚と、
実際の体勢が異なっていることは、
よくあります。

これは、
内部感覚が育っていない状況といえます。

内部感覚とは?

内部感覚とは何でしょうか?

内部感覚

感覚には身体外部の刺激から生じる視覚、聴覚、嗅覚などの外部感覚と、内部環境の内部環境の刺激から生じる内部感覚がある。
内部感覚には骨格筋の緊張や弛緩を感知する運動感覚、耳石器で身体の姿勢や運動方向を感知する平衡感覚、内臓痛や有機感覚(空腹感,満腹感,渇感,便意,尿意など)のように内臓器官に発する感覚を感知する内臓感覚があり,それぞれの刺激に応じた内部受容器がある。

広辞苑より


今回、わたしが伝えたい
内部感覚の概念は、少し異なります。

環境、思考、感情などによって、
もたらされる・もたらされた
身体の使い方、動かし方の感覚を、
顕在化していくということです。

なぜ、これが重要なのだしょうか?

人間は、文化の中で暮らしているので、
そこで良い、悪いとされている思考、価値観に、
少なからず影響をされています。

その小さな積み重ねが、
身体本来の構造に適していない
使い方、動かし方の習慣、癖
になっていることもあります。

そのため、
現在の動かし方を顕在化し、
身体の構造に適した内部感覚
を育てていくことが大切です。

内部感覚は、鍛えられるのか?

答えは、はいです。

どのように鍛えるかというと、
大きく分けると、

①身体が自然に動く場所・方向を理解すること
(ボディーマッピング)
②身体全体で動く
(身体は連動しているため、全体で動く)

を繰り返していくと、内部感覚が洗練されてきます。

①身体が自然に動く場所・方向を理解すること

どんなことを理解すれば良いかを、
腕を例にして、お話しします。

・解剖学的に腕の骨はどこから始まるか?
・腕は、いくつ関節があるか?
・腕の筋肉は、どんなものがあるのか?
・腕は、どの方向に動くのか?
(屈曲、伸展、外旋、内旋、外転、内転)

などです。

わたしが、解剖学の知識を知る前は、
腕がどこから始まるのか、
考えたこともありませんでした。

実際に知ると、
様々なミスマッピングをしていることに、
気がつきました。

ほんの一例ですが、
・腕の骨を、2本少なく考えていました。
・腕は、肩までだと認識していました。
・腕の骨が本来動かない方向に、
無理に動かそうとしていました。

信じられないほど、
身体の構造のことを知らなかったので、
これは故障するなと、
妙に納得したのを覚えています。

②身体全体で動く

身体は連動しているということは、
想像しやすいと思います。

今、この記事を読んでいるときに、
あなたの意識はどこにありますか?

きっと、このブログの内容にあると思います。
多くの方は、頭から足のつま先まで、
意識はなかったでしょう。

しかし、アレクサンダー・テクニークを用いて
身体全体で動くということは、
何をしていても、
身体全体にも意識があるということを意味します。

ブログを読んでいても、
頭から足のつま先まで、
感覚があるということです。

①と②を、何回も行き来していくと、
内部感覚が鍛えられていきます。

内部感覚が鍛えられると、良いこと

身体の内部感覚が鍛えられていくと、
感情、思考までもクリアになるのが、
とても面白いところです。

例えば、
恐怖や、緊張を感じると、
身体も反応して、
筋肉が緊張したり、
身をすくめたり、
頭を押し下げたりします。

そういう反応を身体が示したときに、
自分の状態が、感情、思考と共に分かるようになります。

身体は、あなたに、
様々なメッセージを送ってくれているので、
それに気がつくことが大切です。

今回は、
自分で気がつくことの大切さを、お伝えしました。



アレクサンダー・テクニークを
探求していくと、
自己理解が深まり、
他者との境界線をしっかりひけ、
自立をしている人が多いように感じます。

興味のある方は、
アレクサンダー・テクニークのレッスン
にいらしてください。